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モルモットの体重測定

今回はモルモットの体調管理の一つ「体重測定」についてです。

モルモットは自然界では捕食される側の動物です。それゆえに痛いことや苦しいことがあっても、自分の体の不調を気づかれないように隠してしまう性質があります。

自分の弱みを見せないのは飼い主に対しても同様で、そのためモルモットの不調がわかった時にはかなり深刻な状態になっているか、手遅れになってしまう可能性もあります。

早めにモルモットの異変に気づくためにも、日々の体調管理は必ず必要になります。体調管理といってもやることは色々あるのですが、その中でもかなり大切なものの一つがこの体重測定です。

体重が減ってしまう=ご飯を食べられていないということは、死に直結してしまう危険があります。
もしモルモットの体重が減っているなら、体になんらかの異常がありご飯を食べられない状況になっているか、なんらかの理由でモルモットがご飯を食べたくないと思っているのか、その理由を突き止めなければなりません。

奥歯を観察したり、目や耳や内臓がどのような状態か確認することは家庭では難しいです。ただ、体重という目に見える指標は、素人でもモルモットが健康かどうかの判断材料にすることができます。

体重は定期的に測定しないと意味がない?

まず、健康管理はただ適当に気づいた時にやるのではあまり意味がありません。爪や体の表面をちょっとチェックするだけであれば、抱っこの時や撫でている間に簡単にできますが、体重に関してはしっかり記録をつけておく必要があります。

それはモルモットの体重が日によって差があるからです。例えば一週間に一度測定しても、20gほど増えている時もあれば、逆に10g減っている時もあります。そのため測定結果を点としてみてもあまり意味がなく、どのような傾向になっているかに目を向ける必要があります。

例えば一週間で10g下がっていた場合、前回と比べるとたった10gの減少ですが、それが何週間も続いているならば何十gの減少になります。10g程度の減少であれば問題ないですが、何十gも下がり続けているとなると何か異常がある可能性があります。

また、年齢によっても体重の増減に特徴があります。子供のうちは成長が早く体重の増加が激しいです。それに比べると成長期を過ぎてからの体重の増加はそこまで顕著ではありません。増減の数値はモルモットの年齢にも関連するので、年齢も加味して判断する必要があります。

ただそんなに難しく考える必要はなく、子供のうちはすくすく成長していればOKですし、大人になれば標準体重を多少前後しながらキープできていれば特に問題はありません。

どれくらいの期間で測定すればいい?

最低でも月に一度、できれば一週間に一回測るのがいいです。月に一度の頻度だと細かい変化に気づくことができず、何か起きた時にいつから起きたのか何が原因だったのかを突き止めるのが難しくなってしまいます。

無理に毎日計測する必要はありませんが、毎日チェックすることも無駄ではありません。詳細なデータが集められますし、特に幼いモルモットは日毎に体重が大きく変化することがあるので成長具合を知ることに役立ちます。

モルモットの標準体重って?

モルモットの標準体重は、オスは900g〜1200g、メスは700g〜900gと言われています。もちろん標準体重なので、メスでも1kg近くある子はたくさんいると思います。

逆に小柄な子であれば下回る可能性もあり、達していなくても健康体であれば問題ありません。ただ何か病気や怪我で手術を受けることになった時に、体の大きさや強さによってその後の回復力が全く違います。体の小さな子だと手術は乗り越えてもその後に回復が見込めないこともあります。
そのため基本的には標準体重をキープできるように食事や運動量などを調整します。

我が家のとんかつは小柄なタイプでなかなか標準体重にいかなかったのですが、1歳を過ぎてやっと900g台になりました。体重の増えかたにも個体差はあるので気長に成長を待ちましょう。

どれくらい体重が減ってきたら危ないの?

モルモットの体重が減少していると心配になってしまいますが、どこまでが誤差の範囲内なのか、どれくらい落ちていたら危ないのかというのが初心者だとよくわかりません。

一般的には、数週間で10〜50gほどの体重の増減は問題ありません。ただし50g以上の減少がある場合は経過観察をした方がいいです。1ヶ月単位でも100g以上落ちることがあれば、何かしらの異常が起きている可能性があるので、モルモットの状態をよく確認し、病院に連れて行ってあげた方がいいと思います。

50g以上減っていなかったとしても、体重が緩やかに減り続けているという状況であれば、一度病院に行った方が安心です。

体重が減っている=駄目という訳ではない

体重が減っていると心配になってしまいますが、一時的な体重の減少=体調不良という訳ではありません。先に書いたように環境や季節によっても多少の減少はありますし、個体差ということもあります。

ただし体重が減るにつれてご飯を食べなくなってしまったり、動きが鈍くなってしまっている場合はすぐに病院に行った方がいいです。

反対に標準体重を大幅に上回ってしまっている場合は、足に負担がかかってしまうためダイエットする必要があります。

体重測定方法

ほぼどこの家庭でも、モルモットを小さな入れ物にいれて調理用の電子計りで計測していると思います。我が家でもいつも使っていないボックスにモルモット入れて計測をしています。

比較的に落ち着いてくれる子であればすぐにすみますが、とんかつのように落ち着きがないタイプだとすぐにボックスから出ようとしてしまうので数字が動きっぱなしで計測しづらいです。

測定している様子をそのまま写真に撮れば可愛い姿がおさめられますし体重の記録としても残せます。

そろそろ箱が小さくなってきたかもめ
すぐに逃げ出そうとするとんかつ

なかなか体重が増えない時は?

生後間もないモルモットを飼い始めた時に一番気になるのが成長(体重の増減)です。私が初めてとんかつと暮らし始めた時は右も左もわからず大変なことがたくさんありましたが、特にいつも気にしていたのが体重のことでした。

とんかつは食が細くあまり食べないタイプだったので、他のモルモットたちに比べて体重はかなり軽かったと思います。生後3、4ヶ月で500〜700gある子がいるところとんかつは生後4ヶ月過ぎでやっと450g、それ以降も(月齢✖︎100g)程度しかありませんでした。

現に今もギリギリ900gなのでオスでも小柄ですが、1歳になるまではメスの標準体重までしかいかないのではないかと心配していました。

成長期の時期になかなか体が大きくならないと焦ってしまいますが、ゆっくり成長していく子もいます。とんかつの場合は、餌の好みをとことん探って少しでも食べてくれるようにしたり、野菜やおやつをあげるタイミングを考えて、おやつを食べることがご飯を食べることのきっかけになるように工夫しました。
また、我が家では与えていなかったのですが、幼い時(生後6ヶ月まで)は栄養価の高いアルファルファを与えた方が発育はいい可能性が高いです。

色々な方法を実践し周りよりも遅いながらも着実に成長していったとんかつですが、一番影響を与えたのは保護モルモットのかもめを迎え入れたことかもしれません。

かもめは人一倍ご飯をばくばく食べるのですが、かもめが来てからとんかつの食への意識がかなり変わったように感じます。ちょっと食い意地を張っているように見えてしまう時もありますが(笑)、いい意味で自分も負けないようにたくさん食べるようになりました。

もし同じように幼いモルモットの体重が増えないことに悩んでいる人がいれば、ゆっくり成長する子もいるので気長にお世話して行けば大丈夫かと思います。

まとめ:体重測定は定期的に

モルモットの健康管理に欠かせない体重測定ですが、単発ではなく定期的に行う必要があります。基本的には標準体重をキープするのが一番健康的ですが、個体差もあるのでそこまでシビアに考えなくても大丈夫です。

体重を増やしたいのであれば栄養素が高い食事を、ダイエットをする場合はダイエットに適した牧草やペレットを食べさせてあげる必要があります。

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