※記事の中に実際のおしっこの画像が出てきますので苦手な方はご注意ください。
モルモットのうんちが、飼い主にとって彼らの体調を調べる有効な手段ということは前の記事で紹介しました。
(まだの方はこちら:モルモットのうんちから分かる病気のサインとうんちをしてくれない時の対処法)
実はおしっこも同じように、モルモットの体の状態を表しているのです。
ケージの中や家の中のモルモットが過ごす場所にはペットシーツを敷いている飼い主さんが多いと思いますが、掃除でペットシーツを交換する時におしっこが赤茶色で驚いた経験はないでしょうか?
私も飼って間もない頃は茶色いおしっこをみて血尿がでたと思い、焦ってネットで調べてまくったのを覚えています。
結果的には血尿ではなかったのですが、モルモットのおしっこが食べたものによって変化しやすいこと、そしておしっこがモルモットの体調を知るための指針になることもわかりました。
今回はモルモットのおしっこについての記事です。
モルモットのおしっこ
おしっこのにおい
モルモットのウンチはあまり臭さを感じませんがおしっこは独特のツーンとしたにおいを発します。
ただし通常はそこまで強いにおではなく、アンモニア臭などは基本的にしません。モルモットのおしっこがあまりに臭い、アンモニア臭がするなどの場合は感染症の疑いもあるため一度病院で診てもらった方が良いかもしれません。
液体の状態や尿が染み込んだタオルやクッションはにおいを感じますが、ペットシーツで吸収されたものは殆ど臭わないので、においが気になるようであればペットシーツを利用するといいかと思います。
おしっこの量
モルモットの一日のおしっこの量は食べた物や飲んだ水の量によって左右されます。
モルモットは水をよく飲む動物なので、正しい食事と適切な量の水を与えていればたくさんおしっこをします。
モルモットがおしっこをする回数が多くても問題はありません。量よりも、においや色、おしっこをしている時の様子がいつもと違わないかをチェックしましょう。
おしっこの色
モルモットはさまざまな色のおしっこをします。1日のうちに色が変化することもありますが、モルモットでは標準的なことです。
おしっこの色はあくまでも目安です。
いつもと違うおしっこの色をしていたり、モルモットの体調に気になることがあれば、まず獣医さんに相談するのが一番安心です。
白濁色(黄色っぽい色)
モルモットのおしっこは通常、炭酸カルシウムとリン酸アンモニウムの結晶が存在するため濃厚で白濁した色をしています。この色のおしっこは正常で問題ありません。
乾くと色が黄色っぽくなるので、ペットシーツに残ったおしっこの色が薄い黄色をしているのが通常のおしっこです。
モルモットのおしっこが白濁色なのは、体内の過剰なカルシウムが排出されているからです。
カルシウムはモルモットの健康に必要な要素ですが、取りすぎは尿管結石の原因になってしまうため注意が必要です。
茶色(赤茶色、焦げ茶色)
モルモットのおしっこは液体の状態だと白濁色ですが、乾くと黄色や茶色に変色することがあります。
茶色のおしっこを初めて見るとギョッとしてしまいますが、特に健康に問題はなく、たんぽぽ、赤キャベツ、にんじん、セロリなどの食べ物や膀胱の色素が原因であることが多いです。
若いモルモットほど茶色のおしっこをする傾向があります。
あまりにも濃い茶色だと血尿と勘違いしてしまいますが、血尿の場合はペットシーツについたおしっこの跡が茶色よりもピンクに違いものになります。
ピンク色
ピンク色のおしっこをしたり、ペットシーツのおしっこの跡がピンク色の場合は、尿の中に血液が混ざっている可能性があります。尿の中の血液が希釈され乾くとピンク色になります。
食べ物の影響やカルシウムの過剰摂取などのも原因として考えられますが、血尿の可能性が高いので一度病院に行くことをお勧めします。
おしっこからわかる病気のサイン
血尿
血尿とは、尿の中に血液が混じっている状態のことです。血尿はペットシーツやタオルに付着すると、ピンク色にみえることがあります。
血尿の疑いがある場合は、すぐに病院で獣医さんに診てもらう必要があります。
血尿の原因としては、尿路結石、膀胱炎、腎臓結石、カルシウムの過剰摂取、糖尿病、癌といったものがあげられます。
モルモットがメスの場合は、生殖器官の障害の可能性もあります。
おしっこが出ない
モルモットがおしっこをしていない理由はいくつかあり、モルモットが脱水状態の時はおしっこが出ない場合があります。
また、尿路結石で石が詰まってしまった場合も、おしっこが出にくくなってしまいます。
おしっこをする動作をしているのにごく僅かしでなかったり、排泄の時に痛そうに鳴いている時は要注意です。すぐに病院に行く必要があります。
モルモットの泌尿器系の病気
尿路結石
モルモットの血尿は尿路結石が原因であることが多いです。
尿石とはカルシウムなどのミネラルからなる結石のことで、腎臓、膀胱、尿管など尿路全体に炎症や閉塞を引き起こします。
チモシーや野菜を食べる量が少なくペレットを多く食べるモルモットは、ミネラルを過剰に摂取することが多く、尿路結石のリスクが高まります。
そのほかにも、水分不足や運動不足、肥満、他の病気が原因で尿路結石を引き起こす可能性があります。
数日から数週間かけて進行することもあれば、突然痛みが起きることもあります。
血尿や排尿時の鳴き声、おしっこの量が極端に少ないなどの兆候が見られたらすぐに病院に行きましょう。
尿路感染症(UTI)
モルモットは他の哺乳類に比べ尿道が短く、肛門が尿道と近い場所にあるために尿路感染症になることが多いです。
尿路感染症は複数の細菌によって引き起こされ、膀胱炎などの原因となります。一般的モルモットの病気で、メスオス関係なく罹るものです。
モルモットの症状としては尿路結石と同じように、血尿や排尿時の鳴き声、下腹部を触った時に痛がるなどがあります。
お水を数カ所に設置したり生野菜で水分を補ったりと、普段からお水を十分に飲める環境を作りましょう。
お尻周りの毛を短くしたり、モルモットが排泄物の上に寝て過ごすことが少なくなるように、適度にベッドやペットシーツの交換をして衛生的に保つのも効果的です。
まとめ:モルモットの尿はなぜ白い?
モルモットのおしっこは、ウンチと同じように彼らの健康状態を知るいい材料です。
液体時に白濁色の尿は乾くと黄色や時には茶色っぽくなることがありますが、黄色や茶色のおしっこはそこまで心配する必要がありません。
彼らのおしっこの色は食べ物や膀胱の色素によって変わることがあり、おしっこの量も環境や個体差があります。
血尿が見られたり、モルモットが排泄時に鳴き声を上げている場合は、尿路結石や尿路感染症の疑いがあるためすぐに病院に行く必要があります。
これらの病気を予防するには、水分を十分にとるようにすること、適度に掃除を行い彼らの居住空間を清潔に保つことが大切です。