基本のお世話

モルモットの里親になるには? 保護モルモットを迎えるにあたって

今回はモルモットの里親になって保護モルモットを迎え入れる方法と注意点、実際に保護モルモットを迎え入れた感想を書いていきたいと思います。まず保護モルモットについて説明します。

保護モルモットって?

保護モルモットとは、保護猫や保護犬と同じようになんらかの原因で一緒に暮らす家族が見つからず、ボランティアや保護活動家の方に保護されているモルモットのことを言います。
その原因は様々で、ペットショップの売れ残り、疾患や年齢でペットショップに出回ることがないままブリーダーさんの元に残っているケース、飼い主の飼育放棄、多頭飼育崩壊などがあります。年齢も様々で生後数ヶ月の子供から1、2歳以上の大人までおり、性別もオスメス半々くらいの割合です。

ペットの里親募集のサイトを見ても、募集の件数は犬や猫の方が圧倒的に多いです。モルモットもたまに募集されていますがそもそもの飼育数が多くないため、殺処分などが社会問題になるような状況ではありません。
ただし表面化していない可能性も高く、小動物がゆえに知らないところで処分されてしまっているという現実も捨て切れません。

保護モルモットの里親になるにはどうすればいいか

モルモットの里親になりたいと思う方もいるかと思います。そんな方のために、里親になるにはどうすればいいかをご説明します。ただし、モルモットがタダで飼えることが里親になるメリットと考えているようであれば注意が必要です。モルモットの里親になることは、必ずしもモルモットをタダでもらえるということではありません。

①里親募集しているサイトやSNSを探す

まずモルモットの里親募集の情報を検索します。里親募集サイトでモルモットを探すか、Twitterで「保護モルモット」とキーワード検索しても何件かヒットします。里親募集サイトではペットのおうちのような大きなサイトから、ジモティーなんかでも募集されていたります。
そのほかにも個人で保護活動をされている方々のコミュニティがあるので、保護ボランティアの方にTwitterなどで連絡をとってみてもいいと思います。

我が家はかもめが保護モルモットで生後6ヶ月の頃に里親になったのですが、その時はTwitterで見つけた里親募集のつぶやきにDMを送ったことが始まりでした。モルモットは里親募集の件数も多くないので、募集が出たら割とすぐに決まってしまいます。もし気になる子がいたら早めに連絡してみた方がいいです。

②連絡を取り合って引き渡し

保護してくださっている方や引き渡し希望の飼い主さんと直接連絡をとり、モルモットの引き渡しを行います。もし先方の了承が取れるのであれば、迎え入れる前に一度会ってみることをお勧めします。保護した子とは一生の付き合いになるわけです、思っていたのと違った、なんてことが無いように気になることは必ず事前に確認しましょう。モルモットの性格も写真ではわからないので実際に会って触れ合うことは大切です。お互いしっかりと納得した状態で取引を行いましょう。

モルモットを正式に引き取るとなった際は、身分証明書などの確認を求められる可能性があります。命の受け渡しとなるため、身元不明の人に動物を預けることができないためです。引き取り後の写真提出などを求められる場合もあります。病院代や餌代などもこの時に精算します。

保護モルモットを迎え入れるための注意点

「売れ残ってしまったモルモットを助けたい」「タダでモルモットを飼いたい」モルモットの里親になりたいと思う理由は人それぞれですが、保護モルモットを迎え入れることは簡単なことではありません。里親ならではの難しい点もありますし、必ずしもメリットばかりではありません。

里親募集だからと言ってタダでモルモットを貰えるわけでは無い

里親=無料と思っている人もいるのでは無いでしょうか?
確かに、飼い主の都合で里親募集されているモルモットはお金がかからずに引き取ることができるかもしれません。ただ、ボランティアの方に保護されているモルモットは基本的に無料では引取れ無いと考えた方がいいです。
保護している間の餌代、検診のための病院代は里親になる人の負担になります。かもめを引き取った時は、餌代+病院代で5,000円ほどかかりました。個体によってはペットショップで買うのと同じくらいの金額になるか、それ以上にかかってしまう可能性もあります。

ボランティアさんたちも儲けようと思っているのではなく、本当に保護にかかった分だけを集めてくださっています。そしてそのお金は、より多くの子を助けるための維持費や資金となります。そんなことわかってるよと思う方が大半かもしれませんが、保護モルモットを迎え入れる=タダでモルモットを飼えると思っている方は注意が必要です。

モルモットの状態をよく確認する

ペットショップに出回ることができないような子達は何かしらの疾患を持っていることが多いです。保護活動をされている方のブログもたまに拝見しているのですが、ペット業者から引き出されたモルモットたちはかなりの確率で皮膚疾患を持っています。狭いケージに何匹も入れられている状況のため、病気がうつったり怪我をしてしまうこともあります。

大抵は保護活動をされている方が業者から行き場のないモルモットを引き出し、各地のボランティアの方々がそれぞれ引き取って自宅で預かってい里親を探すことが多いようです。かもめもそのボランティアの方がTwitterに里親募集をしていたことで繋がりができました。
保護活動をされている方は、事前に病院に連れて行ってくださり、モルモットの体にどんな特徴があるかを把握されています。受け渡しの際も丁寧に説明してくれるので安心です。ただ自分でも気になることがあればしっかりと確認する必要があります。
かもめの場合は、歯が前後にずれている可能性があり経過観察中ということでした。引き取った後にも検診で病院に連れて行きましたが、歯については現状問題が無いようです。

かもめは健康状態に問題がなかったので良かったですが、疾患のある子だと体が弱かったりその後のケアが必要になる場合もあります。そういうリスクも念頭に置いて保護モルモットを迎え入れることを決めましょう。

人と触れ合うのが苦手な子もいます

幼い頃に人と触れ合わずに大人になってしまったモルモットは、人に慣れるまでにかなりの時間を必要とします。元から人に飼われていた子ならともかく、ずっとブリーダーさんや業者の元にいた子は抱っこはおろか触るのさえNGな子もいます。

かもめは6ヶ月の頃に保護されたのですが、とにかく臆病で人が苦手で大変でした。引き取って数ヶ月は、このままずっと慣れないままかなと諦めたこともありました。今でこそ多少慣れてきてくれていますが、未だに知らない人の声が聞こえたり人が前を横切ったりすると怖くて隠れてしまうこともあります。
保護モルモットは大人だから飼いやすいというサイトもありますが、モルモットに関しては子供のうちから飼っていた方がはるかに飼いやすく慣れやすいです。モルモットの性格や育ってきた環境によっては、仲良くなるまでに時間と忍耐力が必要になることも覚悟しておく必要があります。

保護モルモットを迎え入れられる環境

里親になると決めたらモルモットを迎え入れる準備をします。飼い主さんから直接引き取る場合は、ケージなど普段使っているものも一緒に貰えるかもしれません。餌はなるべく今与えているものを確認して同じものをあげるようにします。

我が家の場合は少し特殊ですが、かもめを正式に受け入れる前に2週間のトライアルの期間を設けてもらいました。

トライアルを試す

かもめに会ってからすぐに引き取りたかったのですが、我が家の場合は既にとんかつがいるというのが難点でした。生後6ヶ月の大人になったオス同士が仲良くやれるのかがわからなかったからです。基本的にはオスの多頭飼いはうまくいかないことが多いと言われています。歳の離れたモルモットならオス同士でも上下関係がはっきりしやすいのですが、かもめととんかつは同い年です。

とんかつは放し飼いの状態のため、もし万が一相性がよくなければどちらかをケージで飼育しなければなりません。なるべくケージでの飼育は避けたかったのですが、2匹が会ったことが無いためどのような反応をするかわかりませんでした。
それをボランティアさんに相談し、今回はトライアル期間を設けていただきました。もしどうしても2匹がうまくやれなかった時は、また考えましょうということで一旦かもめを連れて帰りました。

オス同士なので当然マウントの取り合いになっていましたがお互いに怪我をさせるような喧嘩には発展せず、なんとか一緒にやって行けそうだったのでかもめを引き取ることを正式に連絡しました。

もし本当にやっていけるかどうか不安であれば、一度トライアルの相談をしてみるのもいいと思います。
とはいえ、保護ボランティアの方も忙しい合間に保護活動をされており、引き渡しが決まれば次の行き場の無い子達を迎える準備をしなければなりません。なるべく負担にならないように手続きを進めていくようにしましょう。

保護モルモットのいいところ

保護モルモットのいいところは可愛いところです。(冗談です、可愛いのは事実ですが)

愛玩動物であるモルモットですが、他のペット動物たちと同じように人間の私利私欲のために商品として産み出されている現実があります。体が弱いから、疾患があるからという理由でお金にならないと判断された子達は捨てられたりひどい扱いを受けています。それ以外にも、なんとなく飼ってみたらやっぱりいらなくなった、お世話が大変になったという理由で捨てられてしまう子もいます。
そういった子たちを助けることができるというのが、保護モルモットの里親になることの一番いいところです。

人気の品種、珍しい品種が高値で売買されていますが、ペットショップで買うという選択をとるその前に、一度保護モルモットを調べてみてください。

今ではとんかつ(左)と仲良しの2匹です。かもめ(右)は寝そべりながらペレットを食べるまで慣れました。

まとめ:保護モルモットの里親になるには

モルカーによって空前のモルモットブームが到来し、ペットとしてのモルモットの人気も出てきました。その反面、飼育放棄されてしまうモルモットや、売れるからという理由で産み出され捨てられてしまうモルモットが増えてきてしまうのではないかという懸念もあります。

もし少しでも保護モルモットへの興味が湧いてきたら、ぜひネットやSNSで検索してみてください。そして引き取ることを決める前に、モルモットの里親になることのメリット、デメリットを考えてから決断するようにしましょう。

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