朝起きてケージの掃除をしようと思ったら、あれ、、うんちが見当たらない、、。いつもならたくさんそこら中に落ちているうんちが全然無かったら、飼い主としてはかなり焦ります。
モルモットがうんちをしていないのは危険なサインだからです。そのままお腹が張って餌が食べられなくなってしまうと、最悪の場合死んでしまう可能性もあります。それほどに毎日しっかりしたうんちが出ているかどうかというのは大切なことです。
モルモット自身は自分の体調を言葉にして伝えることができませんが、うんちはモルモットの体の状態をよく教えてくれます。うんちの形や色、硬さなどのチェックは毎日の健康管理に欠かせません。
今回はそんなモルモットのうんちについて書いてみました。
モルモットのうんちってどんなの?
モルモットのうんちの色
モルモットのうんちは焦げ茶っぽい茶色をしています。内側は外側に比べて色が薄くなり、場合によっては内側の色がわずかに緑色になることがあります。
モルモットのうんちの色は個体差があり、同じ餌を食べていても色に大きな違いが生じることがあります。色によって良いか悪いかというよりも、色に一貫性があるかどうかが重要です。
健康なモルモットは常に同じ色のうんちをします。モルモットの食事を変えたり、何かしらの不調がある場合はモルモットのうんちの色にも変化が見られます。
色の急激な変化は、モルモット消化器系にトラブルが起きていることを示す兆候である可能性があります。
また、食事にタンパク質が過剰に含まれていると黒いうんちができます。
モルモットのうんちのにおい
健康であればモルモットのうんちはそれほど臭いません。
ただ、モルモットの健康に問題がある場合は、強い臭いのうんちをすることがあります。
また、食糞のための盲腸糞は強い臭いを発することがあります。うんちと違いおしっこは強い臭いを発します。
モルモットのうんちの大きさ
うんちの色と同様に、大きさもいつも一定であれば問題はありません。
うんちの大きさはモルモットの大きさと比例しないと言われていますが、体が大きいモルモットはよりしっかりしたうんちをするように思います。
我が家のかもめととんかつは100g程度の体重差がありますが、かもめのうんちの方が一回りは大きいです。また、年齢が高いモルモットは通常よりも小さなうんちをすることがあり、若いモルモットはより大きなうんちをする傾向があります。
飼っているモルモットがあまりに小さかったり変な形のうんちをするようであれば、胃腸の問題や食欲不振など健康問題の兆候である可能性があります。
オスとメスで違ううんちの形
モルモットは性別が見分けにくい動物です。大人になれば生殖器の形からオスとメスの判別はできますが、特に子供のうちは似たような生殖器の形をしているため慣れたショップの店員さんでも見分けるのはかなり難しいです。
ただ実はモルモットの性別を見分けるもう一つの方法があり、それがうんちの形を調べることです。モルモットはうんちの形状がオスとメスでは異なっています。
オスのモルモットのうんちは、少し曲がったバナナ型をしています。
一方でメスのうんちはまっすぐな俵型です。性別によってうんちの形が違うのは面白いですね!
ただこれも個体差はあると思います。我が家のかもめはオスですがうんちはメスのような俵型です。
モルモットの食糞
二種類のうんち
モルモットには二種類のうんちがあります。
一つは通常のうんちで、こげ茶色で丸くて硬く、においはありません。 もう一つは盲腸糞と呼ばれる食糞用のうんちです。形が丸くてサイズが小さく、色が濃く光沢ある表面を持っています。通常のうんちよりも強いにおいがあります。
モルモットがうんちを食べるのは一般的に食糞といわれている行動で、モルモット以外にもうさぎなど草食動物に見られる特徴です。
なぜモルモットは食糞するの?
モルモットを始め草食動物が普段食べている牧草は、他の食べ物に比べ栄養価も高くなく消化も難しいです。
そのため食べた牧草を盲腸で細菌に栄養を分解させ、食べやすいうんちとして一度排出し、そのうんちを食べることで消化しやすくしています。盲腸糞はとても栄養価が高く、盲腸糞を食べることによって栄養をしっかりと吸収することができるのです。
モルモットが食糞する時は肛門から直接口に入れるので、飼い主さんといえども、うんちを食べている姿はあまり見たことがないかも知れません。我が家ではたまにうんちを咥えて食べているところに遭遇しますが、何度みても「おお、、、」と衝撃をうけますね(笑)
ただモルモットたちにとっては当たり前で、栄養を効率よく取る為にとても大切なことです。びっくりしても止めないであげてください。
いつもと違ううんちは病気のサイン?
モルモットがいつもと違ううんちをしていたら、胃の調子が悪かったり腸閉塞の兆候だったりと、体に何かしらの不調があることが考えられます。
モルモットは繊細な生き物であり、体の作りも同様に繊細です。痛みや不調を感じるとそれを隠そうとする傾向があります。
しかし、うんちを隠すことはできません。そのため飼い主は彼らの排泄物をよく観察することが不可欠です。
形が整っていない、軟らかい、水っぽいなどうんちがいつもと違う場合は、トラブルのサインかもしれません。
いつもより小さいうんち
モルモットはストレスや恐怖を感じやすい動物です。ストレスを受けたり怯えたりすると腸の動きが鈍り、いつもよりも小さなうんちが生成されます。
しばらくして落ち着けばうんちは標準サイズに戻ります。
うんちが小さいままである場合は、慢性的な痛みや腸の問題である可能性があります。小さなうんちは、腸閉塞によって引き起こされる可能性もあり、モルモットが十分な餌を食べていないということも考えられます。
モルモットは内耳の感染症や歯の問題のために食べ物を食べるのに苦労することがあり、潜在的な健康問題も食欲不振を引き起こすこともあります。
ゴツゴツしたうんち
標準的なモルモットのうんちは2cmほどのバナナ型(俵型)で、表面はつるっとしています。場合によってはうんちが塊になって出てくることがありますが、深刻な問題ではありません。
食物繊維の量が少ないと消化が遅くなる可能性があります。モルモットがストレス状態にあると消化器系の反応により、うんちの塊ができる可能性があります。
また、うんちの塊は老化のサインでもあります。モルモットが高齢の場合は獣医さんに相談して食生活を変えてみるのも良いかもしれません。
下痢
モルモットが下痢をしている場合はすぐに病院に行く必要があります。
下痢による脱水症状は生命を脅かす可能性があるだけでなく、モルモットに健康問題が起きていることの兆候でもあります。
下痢の原因は食事の変化だけではなく、重度の感染症、寄生虫、中毒、または抗生物質の摂取から引き起こされる可能性があります。場合によっては、下痢が深刻な潜在的な健康問題の唯一の視覚的徴候であることがあります。
大腸菌感染によって引き起こされた重度の下痢により、モルモットが命の危機になった例がいくつかあります。モルモットが形のない水っぽいうんちをしていた場合は、すぐに獣医さんにみてもらってください。
モルモットがうんちをしていない時の対処法
個体の大きさにもよりますがモルモットは 1 日に100 ~ 300粒のうんちをします。
うんちが突然出なくなってしまうのは、腸閉塞により盲腸内の動きが止まってしまったことが原因となります。消化管うっ滞とは、消化管を通過する便の動きが妨げられたり、遅くなったりすることを指します。
腸閉塞や消化管うっ滞、ストレス、脱水、不適切な食事、食物繊維の不足、誤飲などが原因です。
排便ができないことによりさらに食欲が低下し、また排便ができないという悪循環が生まれてしまうとモルモットの生死に関わる問題となります。食事ができないことは死に直結してしまうので、異常を感じたらすぐに病院に行く必要があります。
ただ、病院がやっていない場合や何かしらで病院に行けない状態にある場合は、モルモットに食欲があり元気そうであれば少し様子をみてもいいかもしれません。半日様子をみても変わらないようなら、すぐに病院に行くことをお勧めします。
①繊維質の多い食事を与える
モルモットに食欲があるようであれば繊維質の多い食事を与えてみます。
ブロッコリーやパセリなど胃腸の動きを活発にしてくれる野菜を与えたり、少量の果物を与えて様子をみます。
生チモシーなどがあれば繊維質も豊富なので積極的に与えみてもいいかもしれません。脱水症状をおこなさないように、お水を飲んでいるかもチェックする必要があります。
②お腹を温める
お腹が冷えたことにより腸の動きが鈍くなっている可能性もあります。
温めたお湯をペットボトルに入れたり、湯たんぽを使ってモルモットのお腹を温めてあげましょう。
特に冬場などは寒さでうんちが出にくい可能性もあるので、給水ボトルのお水が冷たくなっていたら少し温めてあげたり、モルモットの体が冷えないような工夫が必要です。
③優しくマッサージする
お腹が張っている場合は優しくマッサージしてあげるのも効果的です。
モルモットのお腹はデリケートなのであまり力は入れず、のの字を描くように優しく温めながらマッサージします。お腹を触った時にモルモットが痛そうな仕草をしていたら、お腹に何らかの不調がある可能性が高いのですぐに病院で調べてもらった方がいいです。
まとめ:モルモットのうんち
モルモットのうんちからは色々なことがわかります。
例えば我が家のとんかつはうんちが細く乾燥しがちなのですが、それは牧草を食べる量が少なくペレットばかりを食べるタイプだからです。牧草を食べないことは腸内環境だけでなく、歯にも関わってくる問題なので現在絶賛食生活改善中です。
自分の体の不調を表現できないモルモットですが、モルモットのうんちは健康問題の最初の顕著な兆候がみられるところです。
うんちがいつもと違っていれば何かしらの問題が起きていると気づくことができます。飼い主にとってもわかりやすい指針になるので、毎日管理して正常なうんちとそうでない場合の違いを知ることは大切です。