モルモットに噛まれるとどうなるのか?
実際にモルモットに噛まれるとめちゃくちゃ痛いです!本気の噛みつきを食らったら血が出てしまうほど、モルモットの噛む力は強いです。ただしモルモットが本気で噛んでくることはほとんどなく、噛んでくるのには彼らなりの理由があります。
今回はモルモットが人を噛んでしまう理由と、噛み癖のあるモルモットのしつけ方について書いていきます。
モルモットが噛む理由
噛むことはモルモットのコミュニケーションの一部ですが、危険を感じたり攻撃性が高いと気付いた場合は対処する必要があるため、まずモルモットが噛んでしまう原因を特定します。
恐怖
モルモットは、抱っこしている人を恐れて噛んでしまうことがあります。
モルモットの知能は高くはないですが、彼らは恐怖を感じた記憶は忘れず、それが根本的な原因となってしまうこともあります。
いきなり触られたり抱っこされて怖かったり、爪を切られて痛かったなどの思い出から、同じことをされそうになると防衛本能から噛んで攻撃してしまいます。
痛み
モルモットが痛みを感じたり病気を患っている場合、それが噛み付きの原因となる可能性があります。
いつもは大人しいモルモットが急に噛んでくるようになったら、なにか体の不調を疑う必要があります。
ストレスのかかる環境
騒音が多い環境は、モルモットを怖がらせストレスを与えてしまう可能性があります。大音量の音楽やテレビ、騒々しい会話などは避け、静かな環境を維持しましょう。
慣れていない時に他のペットがいることも、モルモットにとってはストレスの原因となります。
食べ物と間違えてしまう
我が家でもよく起こり噛まれる原因として一番多いのが、この食べ物と間違えてしまう、という理由です。
手からおやつをあげる時など、モルモットはおやつと指の区別がつかず指ごと齧ってしまう可能性があります。小さな子供がモルモットにおやつをあげる場合は、大人がしっかりと見ていてあげたほうが安心です。
不機嫌な時
モルモットにも機嫌がいい時と悪い時があります。
彼らが放っておかれたいと思うときに無理に触ろうとすると「やめて!」と言わんばかりに噛んだり前歯アタックをします。モルモットのムードを汲み取ってあげることも飼い主の仕事です。
変な持ち方、抱き方をする
モルモットを抱っこする時は、ちゃんとした持ち上げ方や抱き方を覚える必要があります。間違った方法はモルモットが不快感や痛みを感じ、噛むことによって意思を示してきます。
モルモットに噛まれると痛いのか!?
本気で噛まれたらかなり痛いです。
モルモットの前歯は鋭いので時には血が出ることもあります。威嚇で噛まれた時も「痛っ」と手を引っ込めるくらいに爪の先でつねられたような痛みがあります。
モルモットは噛む以外にも前歯アタックという攻撃をするのですが、それは殆ど痛みはなくびっくりするのが大きいです。ただし前歯アタックも本気でやられると出血します。
モルモットに噛まれてしまったら
モルモットに噛まれてしまっても、ほとんどの場合モルモットの咬傷は無害です。噛むといっても、通常彼らはほんの少しかじるだけでめったに皮膚を傷つけることはありません。
モルモットに噛まれてしまったら、石鹸と水で手を洗ってください。感染が起こらないようにしたい場合は、アルコールを使用して皮膚を消毒してください。
モルモットに噛まれると病気になる?
感染症
モルモットに噛まれ出血してしまった場合はすぐに手を洗いましょう。そのままにしておくと感染症になってしまうこともあり得るので、噛まれた後の自身の体調を管理しなければなりません。
この症状がいくつか当てはまる場合は医師の診察を受けることをおすすめします。
- 炎症
- 食欲減少
- 肩凝り
- 筋肉や関節の痛み
- 頭痛
- かゆみ
- 痛みが持続する
- 腹痛と下痢
狂犬病
モルモットは狂犬病の保因者ではないため、モルモットの咬傷から狂犬病になることを心配する必要はありません。
破傷風
血が出るほどの咬傷には、破傷風を発症するリスクが伴います。感染症と同様に噛まれたらすぐに傷口を洗い、体調の異変がないか確認します。
噛んでしまうモルモットの対処法
ポイント
噛む理由を見つける
まずはなぜモルモットが噛むのか、理由をみつけることが必要です。怖がって噛む、怒って噛む、間違って噛むなどモルモットによって理由はさまざまです。それぞれのタイプごとに対策があります。
怖がって噛んでいるタイプ
まだ家に来たばかりの子や突然飼育環境が変わったような子は、恐怖やストレスから噛んで攻撃してしまう可能性が高いです。飼い主との関係性がしっかりとできれば噛み癖が治る場合もあります。少しずつ距離を縮めてモルモットに慣れてもらいましょう。
環境にストレスを感じているようであれば、飼育場所の見直しをした方が良いでしょう。うるさくない環境か、温度や湿度は適温になっているか、ケージは清潔で餌や水が十分にあるか、どこかに不備がないか確認します。
怒って攻撃してくるタイプ
本来モルモットは大人しく臆病な性格ですが、もちろん性格はそれぞれで中には気性の荒い子もいます。抱っこや撫でられるのが嫌いな子はあまりしつこく抱こうとすると、逃れるために手を噛みます。
こうなってしまうと、噛まれないためには嫌がることをしないというのが一番の解決策になるのですが、工夫をすれば膝に乗せて背中をなでたりなどはできるようになります。
モルモットの近くに座り、膝に乗れたらおやつをあげるようにします。初めは自分の足に手をかけてくれたら、そして徐々に上の方まであがらせていきます。抱っこが嫌いなモルモットは、お腹を見せるような格好になったり宙に浮かされるのが苦手なので、足がしっかりとついていれば問題ないことが多いです。
モルモットを正面から触るときは、なるべく目の前や口の近くに手を出さず、つむじのあたりにゆっくりと手を近づけて優しく撫でてあげます。
性格以外にも、機嫌が悪い時や構って欲しくないときの意思表示として噛んでくるときがあります。撫でている時に歯軋りをしたり、体を強張らせていたら無理にスキンシップを取るのをやめ、そっとしておいてあげましょう。ご飯を食べている時も同じです。
間違って噛んでしまうタイプ
モルモットに噛まれた理由として意外にも多いのが、間違えて噛んでしまったというものです。モルモットは視力があまり良くないため、差し出されたおやつと指の区別がつかなかったり、そもそも指を気にしていなかったりします。我が家でも、とんかつはおやつを指ごと食べるタイプなので毎回カブっとやられています(笑)
人間が大丈夫だろうと思っていても、モルモットは加減ができないため特に小さいお子さんが手からおやつをあげる時などは注意が必要です。
体調が悪くて噛んでしまうタイプ
突然モルモットが噛むようになってしまった場合は、体に何かしらの異変や痛みを感じている可能性が高いです。
噛んでしまう原因を突き止め、自分で解決するか病院に連れて行きましょう。このタイプの場合はなるべく早く対処する必要があります。
モルモットが噛まないようにしつけをするには
慣れてないモルモットに噛まないようにしつけするためには、以下の手順を参考にするといいと思います。
大人になったモルモットにしつけをするのは難しいため、なるべく子供のうちからゆっくりと時間をかけて教えていきましょう。
ステップ1:飼い主を知ってもらう
最初のステップは、モルモットにあなたのことを知ってもらうことです。
おやつを手から与えたりケージの上または中に手を入れておくことで、モルモットは飼い主の匂いを覚えて、信頼できるつながりを築くことができます。これを数日間行います。
ステップ2:ご褒美をあげる
モルモットが噛まずに手を触れたりした場合はおやつを与えます。反対に噛んだ場合は、おやつを与えないようにします。このシステムで、モルモットは飼い主に対しどのように行動する必要があるかをゆっくりと学び始めます。
ステップ3:モルモットを抱っこする
次に、モルモットを短時間抱っこしてみます。時間が経つにつれリラックスできるようになったら、抱っこの時間を伸ばしていきます。
抱っこをする際にモルモットが逃げ回ってしまうと捕まることへの恐怖心を植え付けてしまうことになるので、なるべくパッと捕まえられるようにします。
逃げ回ってしまう場合は囲いを作ったり、ケージの隅に追い込んだりして捕まえます。
捕まえるのに失敗してしまう場合は、長時間追いかけ回さずに諦めて翌日に再挑戦する方がモルモットのストレスになりません。
ステップ4:忍耐力を持つ
モルモットがすぐに覚えられなくても罰を与えてはいけません。
モルモットは人間の言葉はわからなくても、雰囲気や感情は察することがあります。さらに怖がって事態が深刻にならないように、忍耐力をもって穏やかな態度で接しましょう。
モルモット同士の喧嘩
モルモットが噛むのは人間だけではありません。喧嘩になるとモルモット同士でも噛んだり前歯アタックしたりと攻撃をしかけます。
複数のモルモット(特にオス同士)を同じケージに入れておくと、マウントの取り合いを始め喧嘩に発展することがあります。マウントを取り合うのは自然なことですが、取っ組み合いの喧嘩に発展してしまうのは問題があります。彼らの行動をしっかり監視し、相性が合わないようであれば別々のケージで飼育することも考えなければいけません。
喧嘩中のモルモットは凶暴なため、止めに入った飼い主が噛まれてしまうことがあるため注意が必要です。
まとめ:モルモットが噛むのには理由がある
温厚な性格のモルモットですが、攻撃的になる時があります。場合によっては飼い主が怪我をしてしまうこともあります。
ただ、モルモットが噛むということは必ず何かしらの理由があり、ただ攻撃をしたいからというわけではありません。彼らが何を訴えているのか、体や環境に異変はないか、飼い主にはしっかりとチェックし問題を解決してあげる責任があります。
噛み癖のあるモルモットは小さいうちから覚えさせれば噛むことがなくなる可能性もあります。忍耐強くモルモット達と向き合ってコミュニケーションをとってあげましょう。