ジメジメした嫌な暑さが続くこの季節。雨が止み、日差しと共に現れるのが、、夏の天敵「蚊」です。外出先から帰宅したり、洗濯物を干したり、たった少し玄関や窓を開けただけでいつのまにか部屋に入り込んでいる彼ら。寝ている合間に耳元でプーンと音が聞こえると不快ですよね。
蚊取り線香を焚いたり、蚊がいなくなるスプレーをまいたら解決するのでしょうが、ペットを飼っていると悪い影響があるのではないかと使うのを躊躇してしまいます。我が家もモルモットを放し飼いにしているため、部屋で蚊を見つけたら必ず素手で捕まえていました。ただ、手で捕まえるのは至難の技です。ふと気がつくと腕が痒くなっていたり、蚊を追いかけては見失ってバタバタ大騒ぎ。
ペットショップにはペット用の蚊取り線香なんかが売っていますが、犬・猫用と書いてあってもモルモットが居ても使っていいかどうかは書いてありません。一般的に売られている蚊用のスプレーも、商品を検索すると犬・猫は大丈夫と書いてあります。小動物は?モルモットはどうなの?
どうしても気になったので「放し飼いのモルモットがいる部屋で蚊取り線香や蚊がいなくなるスプレーを使っていいのか」を大手メーカー3社(KINCHO、アース、フマキラー)に聞いてみました!
放し飼いのモルモットがいる部屋で蚊がいなくなるスプレーはOK?
今回のポイントは「放し飼い」しているということです。ハムスターなどでケージ飼育であれば定位置が決まっているので、その場所を避けて使用するのは問題ないはず。モルモットの場合は部屋んぽするので、ケージ飼い、放し飼い問わず部屋を歩き回り、スプレーを噴射したところに行ってしまう可能性もあります。
各社回答は以下の通りです。(回答はモルモットに対してのものです。爬虫類や魚類など他の動物への影響はわかりかねますのでご注意ください)
KINCHO
回答:問題なく使えます
KINCHOといえば蚊取り線香のイメージですね。他にも蚊がいなくなるスプレーも出しています。お客様サポートの方によると、蚊取り線香も蚊がいなくなるスプレーも問題なく使えるとのこと。蚊取り線香って強い香りもあるし人間でも煙がけむたくてむせてしまったりするので、動物には良くないのだろうと思っていたのですが、哺乳類には害はありませんとのことでした。実はKINCHOは動物用の大型蚊取り線香も販売しているので、どうやら哺乳類には害にならないようです。
フマキラー
回答:哺乳類には影響はないため使用できます
フマキラーのおすだけベープも、KINCHO同様に哺乳類には問題なく使えるようです。なぜ哺乳類に害がないのかということは、後ほど解説しています。
アース製薬
回答:使用は問題ないが、放し飼いの場合はお勧めできない
アース製薬といえば、おすだけノーマットが蚊などの害虫用のスプレーになりますが、こちらも他社と同じように哺乳類には問題がないとのことです。
ただし、放し飼いの場合は噴射場所によって薬剤濃度が高くなってしまう可能性があるため、使用はお勧めできないとのことでした。ケージなどで飼育している場合でも、一旦他の部屋に移動させ噴射後20分程度は時間をあけてから部屋に戻した方が安全のようです。理論上は使用できるけど、万が一のことを考えると使わない方がいいかもしれないということですね。
なぜ哺乳類には影響がないのか
そもそもなぜ虫を殺すほどの薬剤が哺乳類に問題がないかというのが気になったので調べてみました。
まず防除用医薬部外品殺虫剤というものが安全性の高い薬剤を使用していることがあります。そして哺乳類には体内に分解酵素があり、薬剤が体に取り込まれたとしても汗や尿となって体外に排出することができるのです。だから哺乳類には影響がないということだったんですね。
とは言っても、薬剤濃度が高い場所にモルモットがいることは危険なようです。便利だからといって使いすぎたり、油断しないように注意が必要です。
モルモットが立ち入らない場所や高いところで噴射する
モルモットは目や鼻が地面に近いため、床付近では使わず目線から離れた高いところで使用した方が良いでしょう。モルモットの顔や体に直接かかるような使用は絶対にNGです。噴射した薬剤が全て上に行くわけではないため、モルモットがあまりよってこない場所で噴射するのがベターです。
一旦別の部屋に連れて行き時間がたったら戻す
安全を考慮するのであれば、噴射前に一度別の部屋に連れて行き、薬剤が部屋に行き渡った20分後くらいに部屋に戻してあげるのがいいようです。蚊取り線香の場合はモルモットに直接煙が当たらないように配慮が必要です。なるべく窓や部屋の入り口に置き、煙が部屋に充満しないように換気する必要があります。
まとめ:蚊がいなくなるスプレーはモルモットを飼っていても使える
蚊取り線香や蚊がいなくなるスプレーは、モルモットがいる部屋で使用することに問題はないとのことがわかりました。今までモルモットに害があるのを恐れて薬剤を使わないように耐えてきた身としては、使えるんだヤッター!という気分です。これで深夜に嫌な音で起こされる心配もなさそうです。
ただし、放し飼いという点では完全に安心かと言われるとそうでない部分もあるため、どうしても心配な場合はサッシに貼ったり吊り下げる置き型タイプのもので対応するのが良さそうです。我が家では置き型タイプも使っていますが、あまり効果がないような気もしますが、、。アロマやハーブなどの自然派のスプレーも売っていますが、匂いがきついためモルモットたちにストレスがかかってしまう可能性がありお勧めはできません。
また、今回の調査はあくまでもモルモットについてであり、その他のげっ歯類、爬虫類、魚類などについては安全かどうかは分かりません。特に水槽で飼育されている生物に関しては使用を禁止されている可能性が高いです。自分が飼っているペットについては別途ご確認いただいた方が安心です。
リスクを回避して安全に使用し、この夏を乗り切りましょう!