モルモットの1日 モルモットは寝るの?日中は何をして過ごしているの?

モルモットの知識 基本のお世話

モルモットの基本情報【性格、かかりやすい病気、初心者にお勧めの品種は?】

こんにちは。オスのモルモット二匹と暮らすyamagummoです。
突然ですがみなさんはモルモットがどんな動物か知っていますか?
動物を飼育する上で一番大切なことは、その動物の生態やどんなお世話が必要なのかを飼い主がちゃんとわかっていることです。

例えばモルモットのことを大きいハムスターだと思っている人がいたらそれは大きな間違いです。同じげっ歯類でもモルモットとハムスターでは体の作りも食べ物も違います。

映画なんかではよくモルモットのケージに回し車が入っている描写がありますが、モルモットはハムスターのように滑車を使うことはありません。もしハムスターが食べる餌をモルモットに与え続ければ、モルモットは病気になってしまう可能性があります。

モルモットを飼う前にモルモットについて知っておくことは大事なことです。またモルモットにも性別や種類があり、どの子を迎え入れるかによってお手入れの方法も少し変わってきます。
今回はそんなモルモットについての基礎知識とモルモットの選び方について説明します。

モルモットについて知ろう

①モルモットとは

モルモットはテンジクネズミ属の一種で日本へは江戸時代にオランダからもたらされました。

古代より食用として家畜化され、その温厚な性格から愛玩動物、実験動物としても養殖されています。頭が大きく胴長で短足な姿がブタに似ていることから海外ではギニアのブタという意味で「ギニーピッグ」(Guinea pig)と呼ばれています。(肉の味が豚肉に似ているためなど諸説あります)

海外ではペットとしてメジャーなモルモットですが、ウサギや他のげっ歯類と比べると日本ではまだまだマイナーです。体はオスの方がメスよりも大きくなり、もともと乾いた高地で生活をしていたため高温多湿の環境に弱いとされています。モルモットを飼う上で温度湿度の管理はとても重要で、モルモットに適した環境温度は18℃〜24℃と言われています。

モルモットは群れで集団行動をする動物です。オスには階級があるため、一般的にはオスの多頭飼いは難しいと言われています。また、群れで生活するゆえに単体飼育はでは寂しくてストレスを感じてしまうと言われており、スイスではモルモットの単体飼育が禁止されています。

②性格

非常に臆病で警戒心が強い動物です。基本的に穏やかな性格なので、人に対して噛んだり引っ掻いたりすることはほとんどありません。

臆病であるものの人に慣れやすい一面もあるので、手からおやつをあげたり抱っこすることができます。稀ですがモルモットによっては名前を呼ぶと反応したり、体を撫でてと甘えてくる子もいます。

メスは気が強くオスは人懐っこい性格なため、慣れやすさで選ぶのであればオスが向いています。群れで行動する動物なので仲間意識が強く、群れの中では上下関係があるためオス同士で飼うと喧嘩をしやすいです。

③寿命

モルモットの寿命は4年〜8年程度と言われていて、4歳あたりから病気を発症しやすくなり、定期的な健康診断や日々の体調管理が必要となります。ギネス記録ではモルモットの最高齢は14歳10ヶ月です。

④餌

牧草を主食とし、副食としてモルモット用フード(ペレット)を食べさせます。牧草は繊維質が腸の状態を整える働きがあり、牧草を咀嚼することで生涯伸び続ける歯を削る役目も果たしています。

牧草にはアルファルファとチモシーの二種類があり、モルモットの成長によって使い分ける必要があります。マメ科のアルファルファは栄養素が高く、成長期や妊娠中のモルモットに適しています。ただし成長期をすぎたモルモットに与え続けると肥満の原因になってしまうため注意が必要です。

イネ科のチモシーはアルファルファよりも低タンパクで成長期をすぎた大人のモルモットに適しています。収穫時期によって一番刈りから三番刈りまでの種類があり、またプレスの強さによっても種類が分けられます。一番刈りは硬くしっかりした歯ごたえがあり、三番刈りは柔らかく食べやすいのが特徴です。モルモットによって好き嫌いがあるので、飼い始めたころは色々な種類のチモシーを試してみて好みのものを見つけてあげましょう。

牧草の種類や特徴については「やわらかい派?かたい派?どんな種類があるの?モルモットにおすすめの牧草」を読んでみてください。

モルモットは生野菜や果物も好物です。体の中でビタミンCを合成できないため、野菜やサプリメントから取り入れる必要があります。ただし野菜や果物の与えすぎは糖尿病や下痢の原因となってしまうため少量を与えるようにします。

モルモットの食事については「モルモットの食べ物はなに?チモシーとアルファルファの違いは?」に詳しく掲載しています。

⑤病気

不正咬合(歯の疾患)

歯の噛み合わせが悪くなり、一部の歯が伸びすぎてしまう疾患です。伸びた歯が下や頬に刺さり、痛みで食欲がなくなったりよだれが出てきたりします。動物にとって食事ができないことは死に直結してしまう大きな問題です。よだれが出たり、口に入れた餌をポロポロ落とすなどの異変を感じたらすぐに病院にいきましょう。

一度不正咬合になってしまうと完治が難しく、定期的に歯を削る処置を行う必要があります。日頃から歯を削る役目のあるチモシーをしっかり食べさせましょう。

胃腸うっ滞・腸閉塞(消化器疾患)

胃腸うっ滞は胃腸の動きが悪くなりお腹が張ったりウンチが出にくくなってしまいます。腸閉塞になりお腹にガスが溜まった状態になると、腹痛や脱水の症状もおきます。どちらも原因は様々で繊維質の不足やストレス、不正咬合から起こる場合もあります。

食欲がなくなり餌を食べなくなることでさらに消化管の動きも悪くなる悪循環が起きてしまうため、食欲がないのが見受けられる場合はすぐに病院に行く必要があります。

皮膚炎(皮膚疾患)

カビ、ダニ、シラミなどが原因で皮膚に炎症が起き、痒みやフケが生じたり脱毛することもあります。特に多いのがダニ、シラミなどの感染症です。多くの場合、ケージの中が不衛生な環境なためにダニやシラミが発生してしまうため、モルモットの生活スペースは清潔に保ってあげましょう。

我が家のモルモットはショップからシラミを持ってきてしまったことがあり、四六時中痒そうにしている姿がかわいそうでした。治療は駆虫剤を数回たらせば治りますが、ケージ内にタマゴが落ちている可能性が高いためかなり念入りに掃除をしました。

その時の様子や対処法を詳しく書いた記事は「モルモットにシラミがついてしまったらどうやって駆除するの?ハジラミの原因、対策は?」です。

その他

他にもビタミンC欠乏症などモルモットがなりやすい病気はいくつかあります。高齢のメスは子宮の病気になりやすいとも言われています。栄養のある食事、ストレスのない生活を心がけ、日頃からモルモットの体調の変化に敏感に気づいてあげる必要があります。

⑥種類

モルモットは毛の長さや毛質、つむじの数などによっていくつかの品種に分類され、品種によって性格も異なるとも言われています。

イングリッシュ(アメリカン) モルモット

ショートモルモットとも呼ばれるもっともポピュラーな品種でモルモット最古の品種とも言われています。密度の濃い毛と丸みを帯びた形が特徴です。

社交的で穏やかな性格で、長毛種に比べお世話も簡単なことから子供でも大人でも飼いやすいモルモットです。多く出回っている品種のため、他の品種に比べると価格は高くありません。
色も単色やミックスと様々なバリエーションがあり、猫の毛のような柔らかい毛質は撫でるとツヤっとしていて気持ちいいです。
価格:6,000円前後
飼育:初心者向け

アビシニアン モルモット

つむじが全身にある短毛種です。毛質は硬めで体毛が寝癖のようにあちこちに撥ねているのが特徴で、頭の毛がたてがみのようになっています。日本ではイングリッシュと並びメジャーな品種で、社交的で好奇心旺盛です。
いたずら好きな性格とも言われています。
価格:7,000円前後
飼育:初心者向け

クレステッド モルモット

クレステッドはつむじが頭に一つあるのが特徴で、おでこの毛が眉毛のように見える不思議な形をしています。丸みのある体と柔らかい毛質をしていて、臆病で警戒心が強いと言われています。

クレステッドにもアメリカンとイングリッシュの分類があり、アメリカンクレステッドはつむじと体の毛の色が異なっていて、冠毛(眉毛のようなつむじの毛)は白色が一般的です。イングリッシュクレステッドは冠毛が体の色と同じです。
価格:8,000円前後
飼育:初心者向け

テディ

縮れ毛の短毛種で密度が濃い毛は均一に逆立って生えているため、ふわっとした見た目をしています。レックスと似ていますがいくつか違いがあります。

テディはアメリカで見つかった品種でヒゲはややストレートです。体毛もレックスよりテディの方が柔らかいです。適度なブラッシングは必要ですが、長毛種ほどお世話は難しくありません。
価格:17,000円前後
飼育:初心者でも難しくはない

シェルティ

美しく長い毛が頭以外の体を覆っているのが特徴です。1973年に種が確認されており、落ち着いた従順な性格をしていると言われています。

体毛が床についてしまうことや長いお尻の毛に排泄物が付着してしまうことから、シェルティはこまめなブラッシングと適度な毛のカットが必要となります。とても美しいですがお世話が大変なことから初心者には向かない品種です。
価格:10,000円前後
飼育:上級者向け

スキニーギニアピッグ

1982年にカナダで見つかった品種で、遺伝子の変異により体毛が無い個体が生まれました。ボールドウィン モルモットと違い完全に毛がありません。

肌は毛色と同じ色をしています。ブラッシングは必要ないですが、肌の手入れや温度管理などが大変なため初心者には向かない品種です。
価格:30,000円前後
飼育:上級者向け

価格

モルモットの販売価格の相場は6,000円〜7,000円ですが、珍しい品種や人気の品種は10,000円〜30,000円ほどの値段で販売されています。
一番価格が高い品種は毛のないスキニーギニアピッグですが、珍しいが故に体調管理や温度管理などのお世話も大変です。

初心者にオススメのモルモット

あなたがもしモルモット初心者でも、見た目や相性で気に入った子を迎え入れるのが一番いいかと思います。
ただ、もし選ぶのを迷っているのであれば参考にしてみてください。

①品種

初心者にオススメの品種は短毛種のイングリッシュやアビシニアンです。

長毛種や巻き毛の品種は定期的なブラッシングなどのお手入れや、時には毛のカットも必要です。慣れるまでは抱っこを嫌がったり、毛のカットを怖がって暴れてしまう子もいるので初心者には大変かもしれません。
特に長毛種のモルモットは、お尻の毛が汚れたりうんちが固まってしまったりするので頻繁にお手入れが必要になってきます。

同じようにスキニーギニアピッグも、温度管理やデリケートな皮膚のケアなど初心者には難易度が高い品種です。
丁寧なお世話ができる場合はいいですが、自信のない方は比較的お世話が簡単な短毛種を飼うことをお勧めします

イングリッシュやアビシニアンは性格も人懐っこく社交的なため、子供にも大人にも飼いやすいモルモットです。

②性別

比較的に人に慣れやすいのはオスだと言われています。ただしオスは喧嘩をしやすいので多頭飼育は難しいです。
メス同士の方が争いは起きづらいので、将来多頭飼いをするのであればメスを、慣れやすさで選ぶならオスを選ぶことをお勧めします。

我が家ではオス二匹ですが、あまり喧嘩せずに一緒に暮らしています。多頭飼いに関してはそれぞれの性格も大きく影響するので、必ずしもオスの多頭飼いができない訳ではありません。

③年齢

生後1、2ヶ月の子供を迎え入れた方が将来的に慣れやすいです。
他の動物と同じように、モルモットも大人になってからしつけをしたり人間に慣れさせるのは難しいです。ペットショップだと3ヶ月以上の子はあまり置いてないことが多いですが、1ヶ月の違いでもモルモットにとってはかなり大きな差です。なるべく生まれて間もない子を迎え入れるのが良いかと思います。

④価格

価格の面でお手頃なのはイングリッシュ、アビシニアン、クレステッドです。このあたりはペットショップだと大体6,000円〜7,000円程度で売られています。巻き毛のテディだと12,000円程度が相場です。スキニーギニアピッグなどの珍しい品種や他の長毛種は金額が倍以上になります。

どの品種も同じ命なので価格が安いからいいという訳ではありませんが、初めてお迎えするということでは、イングリッシュ、アビシニアン、クレステッド、テディあたりは手を出しやすい品種かもしれません。

⑤その他

モルモット初心者であれば、爪が黒くない子の方がお世話が楽です。爪が真っ黒だと血管の位置がわかりづらく爪切りに苦戦します。爪切りは間違って血管まで切ってしまうと出血してしまいます。(ちょっと切っただけではそんなにドバッとは出ません)
慣れてしまえば問題ないですが、初めの頃は大変なので爪が全部黒い子よりは白い子の方が安心です。

個体の健康状態のチェックも大切です。体に欠損がないか、風邪をひいていないか、実際に触れ合ってみて確認しましょう。抱っこした時の反応をみてなんとなく性格も分かるかもしれません。人に興味があるか、怯えて固まってしまっているかなどモルモットによって反応は様々です。できれば色々な子を触ってみて、自分に相性のいい子を見つけることをお勧めします。

購入方法

①ペットショップ

ペットショップにいくのが一番探しやすく手っ取り早い方法です。店舗にもよりますが、大体一店舗に二匹程度のモルモットがいます。
人気や珍しい品種はすぐに売れてしまうので、気になった子がいたら直ぐに見に行きましょう。

実際にお迎えする際は、色々なモルモットに触れて相性や個体の状態を確かめることをお勧めします。私も何件かショップを周り、抱かせてもらって反応を見たり個体の状態を確認して決めました。大人しい子、噛み癖のある子や鼻が濡れている子(風邪をひいている可能性があります)など様々な子がいます。少し触れ合っただけで判断するのは難しいですが、自分と相性のいい子を選ぶと後々苦労することが少ないです。

②ブリーダーから購入する

ブリーダーさんから直接購入する方法もあります。ブリーダーさんから直接購入すれば、ショップに出回っていない珍しい品種も飼える可能性があります。モルモットについて詳しいので、お世話や飼い方など色々相談に乗ってもらえるかもしれません。

③里親募集

ネットやSNSを利用して、保護モルモットの里親募集になることもできます。私自身も保護猫や保護犬と同じように、本当はペットショップで購入するのではなく家のない保護モルモットを迎え入れることがいいとは思っています。

ただし、保護モルモット達は様々な理由で保護されているため、売れ残って人に慣れないままに大人になってしまっていた子だったり、疾患があって体が弱かったりする場合があります。

我が家は一匹目をペットショップで購入し、二匹目は保護モルモットとして里親募集に出されていた子を迎え入れました。一匹目の子は小さい時から一緒に過ごしているので膝に乗ったり撫でることもできますが、二匹目の子は人馴れしていないので抱っこや触られるのを極端に嫌がりました。それでも最近はかなりなついてくれていますが、大人になった状態で飼ったので慣れるまでに時間がかかりました。

保護モルモットを迎える場合は引き取ってから思ったのと違ったということがないように、保護している方にしっかり話を聞いて状態を確認することが必要です。

モルモットの里親になる方法については「モルモットの里親になるには? 保護モルモットを迎えるにあたって」を読んでみてください!

まとめ:一生一緒に暮らすモルモット

保護モルモットの中には飼育放棄されてしまった子もいます。どんな動物でも、動物を飼うということは一生面倒をみるという覚悟が必要です。可愛い見た目だけで選ぶのではなく、色々な角度から考えてみてみるといいかもしれません。
もしモルモットを飼いたいと思っている方がいれば、この記事を参考にしてもらえたら嬉しいです。

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